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大鷹 (空母) : ミニ英和和英辞書
大鷹 (空母)[たいよう]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [たか]
 【名詞】 1. falcon (Falconidae family) 2. hawk 
: [そら]
 【名詞】 1. sky 2. the heavens 
空母 : [くうぼ]
 【名詞】 1. aircraft carrier 
: [はは]
 【名詞】 1. (hum) mother 

大鷹 (空母) : ウィキペディア日本語版
大鷹 (空母)[たいよう]

大鷹(たいよう)は、旧日本海軍航空母艦#達昭和17年8月p.39『達第二百四十四號 特設航空母艦春日丸及八幡丸ヲ帝国艦艇籍ニ編入シ左ノ通命名セラル|昭和十七年八月三十一日 海軍大臣嶋田繁太郎|軍艦 大鷹(タイヨウ) (特設航空母艦 春日丸)|軍艦 雲鷹(ウンヨウ) (特設航空母艦 八幡丸)』〕。大鷹型航空母艦の一番艦〔#編制(昭和19年1月31日現在)p.4『艦艇類別等級別表|軍艦|航空母艦|大鷹型|大鷹、雲鷹、冲鷹、神鷹、海鷹』〕。日本郵船の新田丸級貨客船三番船春日丸を空母に改造したもので、太平洋戦争では航空機輸送任務や船団護衛任務に投入された。
== 建造 ==
大鷹の前身である春日丸は昭和初期に好況を博していた欧州航路の老齢船を置き換える目的で、またドイツの新型貨客船3隻(シャルンホルストグナイゼナウポツダム)に対抗しつつ1940年(昭和15年)開催予定の東京オリンピックを見込んで、日本郵船が建造した豪華客船新田丸級三姉妹船の第3船であった〔#日本空母物語105、298頁〕。新田丸級三姉妹船(新田丸八幡丸、春日丸)は、日本郵船を象徴する客船であり、日本郵船株式会社のイニシャル“NYK”に因んでそれぞれNittamaru, Yawatamaru, Kasugamaruと命名されている。建造費用は優秀船舶建造助成施設による補助を受けていた。また3隻とも三菱長崎造船所で建造され、新田丸(起工1938年5月9日、進水1939年5月20日)、八幡丸(1938年12月14日、進水1939年10月31日)、春日丸(1940年1月6日起工)の順番で建造された。
本船は1940年(昭和15年)1月6日三菱重工業長崎造船所で起工、船台上で徴用され仮称艦名「第1003番艦〔#戦史叢書31海軍軍戦備1p.625〕」となり、商船用の装備を取り外したのち9月19日に進水した〔#日本空母物語308頁『(2)大鷹(旧春日丸)』〕。同年11月1日には長崎造船所で大和型戦艦2番艦武蔵の進水において、艤装岸壁に向かう武蔵を春日丸の船体で隠し日本海軍期待の秘密兵器「軍艦武蔵」の存在への防諜に貢献した〔内藤初穂『戦艦大和へのレイクイエム』156頁〕〔#木俣空母76-77頁『春日丸の飛行機輸送(昭和十六年十二月)』〕。1941年(昭和16年)5月1日、日本海軍は春日丸を特設航空母艦に定め、同日附で佐世保鎮守府所管となった〔#内令昭和16年5月(1)p.8『内令第四百七十一號 汽船 春日丸 右特設航空母艦トシ佐世保鎮守府所管ト定メラル|昭和十六年五月一日 海軍大臣 及川古志郎』〕。同時に日本海軍は、空母鳳翔副長・赤城副長や各航空隊司令等を歴任し、同年3月25日まで航空機運搬船「小牧丸」艦長だった石井芸江大佐(後日、空母橿原丸《隼鷹》初代艦長、冲鷹初代艦長、神鷹艦長等を歴任、神鷹の沈没時に戦死)を春日丸艦長に任命した。
佐世保海軍工廠へ回航後、航空母艦としての改装工事が行われた(八幡丸、新田丸は呉工廠で改造)〔#日本空母物語307頁〕。基本的に客船に戻すのは難しいほどの改造を行ったが、三姉妹艦においてはもっとも簡単な工事であり、木造部分も多く残されるなど商船としての構造や艤装が残されていた〔#日本空母物語309頁〕。また商船として完成する前に改造されたので、空母として三姉妹艦中最初に完成〔#日本空母物語105頁〕。このため貨客船としては1番船の新田丸がネームシップであるが空母としては春日丸がネームシップとなり、『春日丸級特設航空母艦』と呼称された〔#内令昭和16年4月(5)pp.39-40『内令第四百四十號 特設艦船部隊特修兵配置表中左ノ通改正ス 昭和十六年四月二十六日 海軍大臣 及川古志郎 特設航空母艦ノ欄ヲ左ノ如ク改ム |特設航空母艦||飛鷹、隼鷹|春日丸級|(略)』〕。なお春日丸級特設空母のエレベーター6基(各艦2基×3隻)は、もともと浅間丸級貨客船(浅間丸龍田丸秩父丸《鎌倉丸》)を空母に改造するために製造されたものだった〔#日本空母物語296頁〕。
日米開戦前の同年9月5日、竣工。予想される日米の艦隊決戦に際して、春日丸級特設航空母艦は艦隊用補助空母としての役割を期待されていた〔#日本空母物語299頁〕。しかし本型は小型のうえに速度も遅く、用途は限られており、大井篤海上護衛総隊参謀は『不渡り手形』『栄養不良児』と表現している〔#海上護衛戦(角川)178179頁〕。さらに日本海軍は終戦まで空母用カタパルトを実用化できなかったため、連合国軍の軽空母護衛空母と比較して、本型の航空機運用能力は非常に見劣りするものになってしまった〔#日本空母物語312頁『(4)わが商船改造空母の問題点』〕。特に、大戦中盤以降に登場した比較的大型の新型機(天山彗星流星彩雲)をカタパルトのない本型が実戦で運用するのは困難であったとみられる〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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